安心するための一歩
何事も回復するためには休息が必要ですがイライラや不安が積もると眠ることもままならない。
このイライラや不安を解消するためにはまず「自分はこれでいいのだ」と思うことが重要と言われている。
巷でよく言われている「自己肯定感」というやつです。
僕もその通りだと思う。
ただ、これに関してはいつも「もっと頑張らなきゃ」とか「なんて俺は駄目なんだ」と思うことが常態化している人にとってはいきなり「これでいいや」なんて思えないのが普通です。
ここではいつか「これでいい」と思えるようになるための第一歩となるかもしれない話をしてみたいです。
それは「肥大する自己評価を抑えて、信念を薄めること」です。
自己評価とは例えば「自分はこの分野の仕事は完璧にこなせる」といった思いです。
これが他者からの評価と乖離があるときに問題が発生します。
何年も生きていると苦労した経験や成功体験も積み重なってくるため、自然と特定分野で自信がついたりしてきます。
自分はデキルと思っている分野、仕事内容に関して上司から低い評価を受けたり、仕事内容の修正を要求されたりすると
「あいつは分かってない」等と脳みその中で自動的に自己評価の正当化に入ります。
とくに出自が違う人が上司となったり背景を共有できないような人に評価された場合はなおさらです。
こういった場合の正当化の処理は脳みそをフルに回転させその他のことが考えられないくらいリソースを莫大に食います。
それは自己の正当化が証明されなければ自身の生命の危険につながるというような、本能の、あるいは遺伝子の奥深くに刻まれている何かから来るのかもしれません。
とにもかくにも人間は自分の間違いを認識することに苦手で、しかも自分が得意と思っていることに関しては特に批判や修正の要求などには過敏に反応してしまう。
自分が正しい事を証明するために必死になる生き物なのです。
(この時にストレス対処のためにコルチゾール等が分泌され、それが継続されると非常に厄介な結果を招きますが、それは別途書いてみたいと思います。)
これを防止するため、一つの方法として正当化する必要をなくしてしまいましょう。
それは自己評価を下げることです。
もう少しいうと客観的裏付けの無い自己評価に関しては、です。
例えば100m走が学年で一番早いというような客観的な事実に基づいて自己評価が高い部分がある場合、そこをわざわざ「自分は走るのが遅い」と認識を改める必要はないです。他者から「お前は走るのが遅い」と言われても「俺学年一位だし」と思うだけで済みます。
正当化の処理に非常にパワーがかかるのは証明が難しいからです。
客観的に証明できることがある場合は悩む必要なしです。
客観的に証明できないけど自信を持っていることが非常に厄介なんです。
そういった証明できない自己評価はいっそ全部捨ててしまいましょう。
これが出来れば大分楽になりますが、難しければ「俺は〇〇がデキル!」→「俺は〇〇がデキルはず!」→「俺は〇〇がデキルようになるために頑張ってる!」と段階的に下げていきましょう。
「俺は〇〇がデキルようになるために頑張ってる!」というレベルまで落とせれば上司からの評価や指摘を前向きに受け取ることが出来るようになると思います。
それに慣れればそもそも過大な自己評価など持つ必要がないことにも気付けると思います。
後は自分が身に着けてきた信念を薄めるということです。
信念は別に捨てる必要はありませんが、他者とコミュニケーションをとる際に信念をそのままぶつけてしまうと強い反発が返ってくることがありますから、「薄めて」考えましょう。
先述の自己評価も自分の信念を貫いていることに基づいて評価している場合、他者にはその信念の評価軸は無いので、評価の証明も不毛なものに終わります。
例えば以下のように薄めていきましょう。
人として約束は必ず守るべき → 約束は守れないこともあるかもしれない
社会人として遅刻はあり得ない → 遅刻することもあるかもしれない
〇〇は常識でしょ → 〇〇は常識 ってうちの部署だけの常識かも。
またあの人仕事丸投げしてきた、普通依頼するときはもっと具体的に指示するだろ → 世の中には丸投げしかできない人もいるから、そういう人の対処も余裕のある時に考えておくか・・・
等々
(約束は守れないかもしれないけどあいつは破りすぎだろ、とか程度問題もありますが程度問題に対する対処も別途考えてみたいと思います)
こういうことを始めて行けば自分を縛っていたのが自分自身だということに一つずつ気付けていけるかと思います。
「もっと頑張らなきゃ」から 「一旦立ち止まって落ち着いてみよう」くらいにはなるかと思います。
鬱は治る
私は36歳の時にうつ病と診断されました。
会社を半年ほど休んで復帰し、今では少しずつ仕事を増やして本調子・・・どころか
昔より調子がよくなったような気がします。
この過程で気づいたことを書けたらと思います。
まず、私は鬱は完全に治ると思います。
治るけど再発の可能性が高いとか、そんな条件はつけるつもりはありません。
普通に治ります。
例えば、子供だった頃のすがすがしい気持ちに戻れます。
学生だった頃のパワフルな活動ができます。
心から笑えます。
また人を好きになれます。
どうしたら?とか何故?を考える際に、普通であればまず鬱って何だっけとその定義や原因を考える必要があると思いますが
私は「単極性」だとか「双極性…」とか「医学的に」とか「エビデンス」とか難しいことを書くつもりは毛頭ありません。
いつも不調で何をやってもダメでイライラしてよく眠れなくて…という状態からどうやったら抜け出せて、あるいは抜け出すための糸口となって、そういう状態に陥らないためにどうしたらよいかをまとめ、他の人でも役に立つ回復方法はないか考えていきたいと思います。
そうした不調の状態の総称として「鬱」と記載します。
ただ一つ断りをいれたいことが、私が男性であること
鬱のような不調の状態から抜け出すにはホルモンバランスが重要と考えていること。
中でも男性ホルモンが非常に関係していると考えておりどうしても性差が大きくでること。
このことから男性目線の記事となります。
その中にはかなり性的な内容に切り込んだものもあるため、女性は注意してください。